Spare Times

暇な時に書きます

カープが優勝したら宿題は無しにする

目をつむって、少し昔のことを思い出してみる。あれは確か小学校三年生の算数か国語の時間だった。まだ春の残り香のある5月。担任の先生は言った。「今カープは調子がいい」。僕はノートの隅に落書きをしながら思った。「それは5月だからだ」。先生は言った。「優勝したら一週間宿題無しにする」。2Bの鉛筆が僕の小さな手から転がり落ちる。ゆっくりと拾い上げ、机に置いて、僕は思った。「本当なのか。それならば応援しなくては」。

故郷の広島にある、万年Bクラスのチームが優勝したのは今から26年前。僕たちが2歳の頃だった。弟は優勝した年に生まれたから、当時まだ0歳。当然佐々岡の快投の記憶もない。山本浩二の存在も知らない。もちろん僕も、記憶なんて全くない。

「宿題を無しにする」。この約束はあれから19年経った今、万年Bクラス球団の優勝とともに権利を付与された。もちろん、もうあの学校には通っていないし、僕たちは大人になった。校門をくぐるのも事前のアポイントが必要だし、ランドセルを背負うこともない。ならば今抱えている宿題が無しになる?  NOだ。大人の世界に宿題はない(あるよ)。そうであるならば。僕たちは何を無しにすればいいのだろうか。ちょっと先生に聞いてこよう。