Spare Times

暇な時に書きます

プレミアリーグはチェルシーが優勝した

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今年のプレミアリーグを制したは、イタリアの名将アントニオ・コンテ率いるチェルシーだった。凋落していたチームをわずか1年で優勝させるコンテの采配には舌を巻くが、改めて感じたのは、昨年レスターという補強費を持たないチームが起こした奇跡の優勝は、二度と起きることはないということ。だからこそ、レスターの優勝を同時代に見ることができた僕たちは、たとえ彼らが作ろうとしていたNew ERAがもはや旧ERAになってしまったとしても、看板選手のマフレズが退団を表明したとしても、岡崎が毎年のように5点弱しかゴールを稼げなかったとしても、あの素晴らしき奇跡を胸に刻まねばならない。そう、これから永遠に続くマネーゲームとしてのフットボールの前では。

 

ドイツ・ブンデスリーガでは2部リーグから昇格したばかりのRBライプツィヒがサプライズを与えた。RBとはレッドブルの略で、このチームはオーストリアリーグ(レッドブル・ザルツブルク)に見切りをつけたレッドブル社がマーケティング調査を行った結果、人口の多さに反比例してサッカー熱が低く、既にあるフットボールチームが力を持たない街であるライプツィヒで新たな広告戦略をおこなうべく、地元のチームを買収しチャンピオンズリーグに進出できるよう綿密な戦略を組み上げた。一時はバイエルン・ミュンヘンを出し抜いてトップを走っていた時期もあったくらいの成果を残し、最終順位はまさかの2位を記録した。次のシーズンはCLにストレートインすることが決まっている。

 

ライプツィヒがレスターと重ねられていたのは、(金満オーナーのチームでありながら)大型補強をすることなく、若手選手や無名の選手を駆使した采配のため。ブンデスリーガはこれからしばらくバイエルンの王朝が続くのは間違いないが、マネーゲームに臨まないチームが上位に食い込むわずかな可能性を提示してくれた重要なシーズンであった。これも記憶に刻みたい。

 

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ヨーロッパのプロサッカー界では、マンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン、少し前では先に挙げたチェルシーもだが、オーナーの移籍市場での巨額投資(あるいはクラブへの投資。練習設備など)による成功を見るにつけ、「勝利を金で買うのは悪」というアンチ・スポーツ的な議論がたびたびその国の大手メディアやサポーター間でなされる。

 

ライプツィヒやレスターのようなチームが今後出てくるかどうかは置いておくが、そもそも多くの古参ビッグクラブは事実、金で勝利を掴んでいる。金満オーナーが新たに経営権を握ったチームのみバッシングの対象となり、毎年優勝を争うような古参ビッグクラブ(ユナイテッド、バルセロナレアル・マドリードなど)に当てはまらないのは明らかに議論としておかしいところ。ひとりの選手に1億ユーロも支払ってしまうような非現実的な出来事が(これは今後現実的な出来事になっていきます)、成り上がろうと資金をつぎ込むクラブよりも悪だという見なされ方のほうに、少なくとも現実性のなさを覚えてしまう次第でございます。

(追:筆者はバレンシアファン)